予防接種
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接種回数は1回のみで、自己負担金は7000円です。
※項目名(点鼻インフルエンザワクチン)を押していただくと、詳しい説明にジャンプします。
全て公費負担(無料)です。
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下の写真は、高齢者の肺炎球菌および帯状疱疹ワクチンの自己負担金(各市町村別)です。

下の写真は、高齢者のインフルエンザおよび新型コロナワクチンの自己負担金(各市町村別)です。

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生後2ヶ月から接種できます。初回から4週以上あけて2回目、さらに20~24週あけて3回目が標準的な方法です。
代表的な肝炎を起こすウィルスです。感染がつづくと慢性肝炎、肝硬変や肝ガンになることもあります。
ロタリックス(1価)は生後24週までに2回、生ワクチンを飲みます。初回は14週までに始めて、4週以上あけます。
ロタウィルスは乳児の胃腸炎を起こす代表的なウィルスです。嘔吐がひどく水分がとれなくなると脱水になり重篤な状態になります。小さい子ほど入院して点滴する必要性が高くなります。胃腸炎関連けいれんや脳炎を合併することもあります。
生後2ヶ月から開始。3~8週間隔で3回接種します。7ヶ月以上後に4回目を追加接種して完了です。
乳幼児期に髄膜炎や喉頭蓋炎など重症感染症を起こす菌です。これらの疾患は命に関わることや後遺症を残すこともある重篤な疾患です。
生後2ヶ月から開始。3~8週間隔で3回接種します。2ヶ月以上後、標準的には1歳から1歳半に4回目を接種して完了です。
乳幼児期に敗血症や髄膜炎を起こします。肺炎や中耳炎の原因菌としても多いです。ワクチンは主に前者を防ぐ目的で行われています。
生後2ヶ月から開始。3~8週間隔で3回接種します。6ヶ月以上後、標準的には1年から1年6ヶ月後に4回目を追加します。
四種とは、ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオを指します。
ジフテリアとポリオは、国内での感染はほとんどありませんが、過去には重症者が出ていました。百日咳は、乳児では重症の咳や呼吸困難で命に関わることもあります。破傷風は、怪我をした傷口から菌が入り、痙攣や麻痺をきたす死亡率の高い疾患です。
1歳までに接種します。ヒブ、肺炎球菌、四種混合の接種がひと段落する生後5ヶ月以降に接種することが多いです。
結核を予防します。結核は成人では肺結核の長引く咳や熱が有名ですが、乳児では全身に結核菌がめぐって髄膜炎や粟粒結核という致死的な疾患を起こします。
1歳から2歳未満に初回接種をします。2期は小学校入学前の1年間に行います。
麻疹は発熱、発疹から肺炎や脳炎などの合併症をきたす疾患で、非常に強い感染力があります。風疹は‘3日はしか’とも呼ばれた発熱、発疹をきたす疾患で、妊婦が感染すると赤ちゃんに重篤な障害が出る可能性があります。
1歳から3歳未満で2回接種をします。2回目は初回から3ヶ月以上、標準的には6ヶ月から1年あけます。
みずぼうそうとも呼ばれるウィルス感染です。全身に水疱疹が多発し、重篤な状態にいたることもあります。帯状疱疹も同じウィルスが原因で発症します。
1歳から接種できます。MRワクチンと同様に1歳頃と5~6歳の2回接種が薦められています。
ムンプスウィルスの感染で、発熱や耳下腺(耳の下にあるだ液腺)の腫れが特徴です。頭痛をきたす髄膜炎や難聴や精巣炎など重い合併症もあります。
生後6ヶ月から7歳半まで接種可能です。標準的には3歳で2回(1~4週間隔)、その後に6ヶ月以上あけて4歳頃に1回接種します。9~12歳に第2期の接種を追加します。
蚊が媒介する日本脳炎ウィルスの感染で、急性脳炎を引き起こします。半数程度の方が後遺症を残す、治療法のない重篤な疾患です。日本での発症はきわめて稀ですが、東南アジアなどで流行があります。
11歳以上13歳未満に1回接種します。
二種とは、ジフテリアと破傷風を指します。
ジフテリアは、国内での感染はほとんどありませんが、過去には重症者が出ていました。破傷風は、怪我をした傷口から菌が入り、痙攣や麻痺をきたす死亡率の高い疾患です。
肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。日本人の約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が何らかのきっかけで進展することで、肺炎などの重い合併症を起こすことがあります。
肺炎は、かつて日本の死因の第1位の時期もありましたが、抗生剤の普及により激減しました。しかし近年、高齢化に伴って再び増加傾向となり、2016年には死因の3位にまで上昇しました。2020年の死因は①がん②心疾患③老衰④脳血管疾患⑤肺炎⑥誤嚥性肺炎の順ですが、老衰には肺炎が関与していることが多く、誤嚥性肺炎も含めると死因の3番目となっている可能性が考えられます。特に肺炎で亡くなる方の97.6%が65歳以上です。したがって、肺炎球菌ワクチンの接種は命を守る上で非常に重要だと考えます。
肺炎球菌には約90種類の型があり、その中で肺炎を起こす頻度の高い23種類の肺炎球菌に対してワクチンの効果があります。肺炎球菌には90種類以上の血清型があり、定期接種で使用される「ニューモバックスNP」は、そのうちの23種類の血清型に効果があります。この23種類の血清型は成人の侵襲性肺炎球菌感染症(※)の原因の約4-5割を占めるという研究結果があります。
「ニューモバックスNP」はこの23種類の血清型の侵襲性肺炎球菌感染症を4割程度予防する効果があります。接種を受けてから抗体(免疫)がつくまで、約3週間かかります。接種後5年間は抗体が持続するとされています。
※侵襲性感染症とは、本来は菌が存在しない血液、髄液、関節液などから菌が検出される感染症のことをいいます。
平成26年10月1日より、高齢者を対象とした肺炎球菌が定期接種となり、令和5年度までは65歳から100歳までの5歳刻みの方を対象としておりました。しかし、これは国が予防接種法で定めた時限措置(期間が限られている措置)であり、令和6年3月31日で終了となりました。
令和6年度からは下記のとおり対象者が変更となりました。これまでに高齢者肺炎球菌ワクチンを受けたことがなく、接種の対象となっている方は、忘れずに接種しましょう。
接種対象者は、小川町に住民登録があり、初めて肺炎球菌ワクチン接種を受ける下記の方です。
接種後の副反応として、接種した部位が赤くなったり、腫れたり、熱を持ったり、痛んだりすることがありますが、通常2~3日で治まります。その他、けいれん、意識障害、呼吸困難、じんましん、ショック等がみられた場合は速やかに医師の診察を受けてください。
自己負担金は、5,000円(町負担額を差し引いた額)です。実施期間を過ぎると全額自己負担となります。全額自己負担(自費)の場合、、10000円です。
帯状疱疹とは、子どもの頃に感染する「水ぼうそう」のウイルスが、治癒した後も体内に潜伏し、大人になって免疫力が低下した際に発症する病気です。70歳代で発症する方が最も多く、体の片側に発疹や痛みが現れます。
帯状疱疹の合併症として、3か月以上痛みが続く帯状疱疹後神経痛(PHN)、視力低下やめまい、耳鳴りなどが見られることもあります。
厚生労働省では、帯状疱疹を予防接種法のB類疾病に位置付け、高齢者等の重症化予防を目的として、令和7年4月1日から帯状疱疹ワクチンを定期接種の対象になりました。接種を希望する方は、制度内容やワクチンの効果をよくご確認いただいた上で、接種をご検討ください。
定期接種の対象者は、小川町に住民登録があり、過去に帯状疱疹ワクチン(生ワクチン1回もしくは不活化ワクチン2回)を接種したことがない下記の方です。
| 制度内容 | |
|---|---|
| 接種対象者 | 65歳の方 | 
| 60~65歳未満の方でヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害で日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する方(免疫機能の障害で障害者手帳1級相当) | |
| 経過措置 | 令和7年から令和11年(5年間)の各年度において、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方 | 
| 令和7年度において、101歳以上の方 | 
5年間の経過措置期間(令和7年4月~令和12年3月末まで)は、年度年齢(年度内に誕生日を迎えて65歳になる方等)が対象者となります。
| 乾燥弱毒生水痘ワクチン (生ワクチン)  | 
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン (不活化ワクチン)  | 
|
|---|---|---|
| 接種回数(接種方法) | 1回(皮下注射) | 2回(筋肉内注射) | 
| 自己負担金額 | 5,830円 | 19,990円/回 | 
| 接種スケジュール | - | 1回目の接種から2か月~6か月以内に2回目を接種 | 
| 接種できない方 | 病気や治療によって免疫が低下している方は接種できません。 | 免疫の状態に関わらず、接種可能です。 | 
| 接種に注意が必要な方 | 輸血やガンマグロブリンの注射を受けた方は治療後3か月以上、大量ガンマグロブリン療法を受けた方は治療後6か月以上置いて接種してください。 | 筋肉内に注射をするため、血小板減少症や凝固障害を有する方、抗凝固療法を実施されている方は注意が必要です。 | 
※実施期間を過ぎると、全額自己負担となります。
・生ワクチン(自費):10000円
・不活化ワクチン(自費):25000円/回
※生活保護受給者は、受給証の提示で無料です。
| 乾燥弱毒生水痘ワクチン (生ワクチン)  | 
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン (不活化ワクチン)  | 
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|---|---|---|
| 接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 | 
| 接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 | 
| 接種後10年時点 | - | 7割程度の予防効果 | 
※合併症の一つでもある、帯状疱疹後神経痛に対するワクチンの効果は、接種後3年時点で、生ワクチンは6割程度、不活化ワクチンは9割以上と報告されています。
※帯状疱疹ワクチンには、認知症の発症予防効果も報告されています。2024年7月にNature Medicineで発表された米国の研究では、ゾスタバックス(米国で2020年に販売が中止された生ワクチン)接種者と、シングリックス(日本で定期接種されている不活化ワクチン)接種者で、いずれも65歳以上、それぞれ約10万人を対象に、6年以内に認知症と診断された割合を比較しました。その結果、シングリックス接種者の方がゾスタバックス接種者よりも認知症の発症リスクが17%低いことが分かりました。さらに、もし最終的に認知症になったとしても、シングリックスの方が診断されるまでの健康な期間が平均で164日も延びることが分かりました。
| 乾燥弱毒生水痘ワクチン (生ワクチン)  | 
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン (不活化ワクチン)  | 
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|---|---|---|
| 70%以上 | - | 注射部位の痛み | 
| 30%以上 | 注射部位の発赤 | 注射部位の発赤、筋肉痛・疲労感 | 
| 10%以上 | 注射部位の熱感・かゆみ・腫れ・痛み | 注射部位の腫れ、胃腸症状、寒気、発熱 | 
| 1%以上 | 発疹、倦怠感 | 
 かゆみ、倦怠感、全身の痛み  | 
帯状疱疹は、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患です。水疱が見られる2~3日前から痒みや痛みを感じるようになり、1週間程度たつと水疱の多発や発熱、頭痛といった症状がみられることもあります。通常は2~4週間で皮膚症状がおさまります。子どもの頃に水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスが体の中で長期間潜伏感染し、加齢や疲労によって免疫が低下した際などに「帯状疱疹」として発症します。また、皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。
特に50歳以上になると、免疫力が低下するため、帯状疱疹のリスクが高まることから、50歳以上が任意接種の対象者です。帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹の発症や重症化を予防する効果が期待できます。
2025年9月27日(土)から、2歳〜18歳の方が対象の点鼻インフルエンザワクチン接種を開始しました。1回のみの接種で、自己負担金は7000円です。

上の写真のような接種方法で点鼻します。
点鼻インフルエンザワクチンには、腕に皮下注射する不活化インフルエンザワクチンと比べて、「痛くない」、「効果が長期間持続する」、「高い予防効果がある」、「13歳未満でも接種回数が1回」という長所があります。
自己負担金は、皮下注射2回だと総額8000円ですが、点鼻1回だと7000円と安くなります。小川町に住民登録のある中学3年生、東秩父村に住民登録のある2歳〜18歳の方は、助成の対象で、助成額は3000円です。
点鼻ではなく、皮下注射の接種を推奨されるのは、重度の喘息と診断されている人、喘鳴の症状がある人、ゼラチンアレルギーを持っている人などが挙げられます。
在庫状況について知りたい方は、お電話(0493-72-0375)下さい。
2025年10月1日(水)から、高齢者(接種時に65歳以上)のインフルエンザ予防接種を開始しました。
住民票のある市町村によって次のような自己負担金の違いがあります。
・無料:小川町、東秩父村
・1000円:寄居町、嵐山町、東松山市など
・1100円:ときがわ町
・1500円:滑川町など
2025年9月20日(土)から64歳以下のインフルエンザ予防接種(自費)を開始しました。
⭐︎一般(13歳〜64歳) 5000円
⭐︎子ども(0歳〜12歳) 1回目:5000円
2回目:3000円
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染し、約1~3日の潜伏期間後に発症する病気です。
普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。
かぜの多くは、発症後の経過がゆるやかで、発熱も軽度であり、くしゃみやのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状が主にみられます。
一方で、インフルエンザは高熱を伴って急激に発症し、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。関節痛、筋肉痛、頭痛も現れます。また、インフルエンザは、肺炎や脳炎(インフルエンザ脳炎)などを合併して重症化することがあります。
インフルエンザワクチンとは、インフルエンザウィルスの感染を予防するためのワクチンです。主に、インフルエンザの発症を予防し、重症化や合併症のリスクを軽減する効果が期待できます。毎年、流行するインフルエンザウイルスの型を予測して製造されるため、効果を維持するためには毎年接種することが推奨されています。
2025年9月、日本ワクチン学会は、インフルエンザワクチンの見解を発表しました。新型コロナの世界的大流行以降、少なかったインフルエンザの患者数は、対策の緩和後は急増していて、海外渡航者や訪日外国人の増加もあり、感染者数の増加には引き続き注意が必要です。
新型コロナと同時流行した場合、短期間に患者が集中することによる医療機関の負担が懸念されるなどと指摘し、「生後6ヶ月以上のすべての人に対する接種を推奨する」としています。
2025年10月1日(水)から接種時に65歳以上の高齢者の新型コロナ予防接種を開始しました。
住民票のある市町村によって次のような自己負担金の違いがあります。
・6000円:寄居町
・11000円:ときがわ町
・12000円:小川町、東秩父村、
嵐山町、滑川町など
・13000円:東松山市
2025年9月20日(土)から64歳以下の新型コロナウィルス予防接種(自費)を開始しました。住民票のある市町村にかかわらず、自己負担金は18000円です。
新型コロナウイルス感染症に対するmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだワクチンです。
このワクチンを接種し、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAをもとに、細胞内でスパイクタンパク質が産生され、そのスパイクタンパク質に対する中和抗体産生や細胞性免疫応答が誘導されることで、新型コロナウイルスによる感染症の予防ができると考えられています。
新型コロナワクチンについては、人や動物における国内外で実施された研究などにより、新型コロナウイルス感染症にかかった場合の入院や死亡等の重症化等を予防する重症化予防効果が認められたと報告されています。
新型コロナワクチンの主な副反応として、注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み等がみられることがあります。稀な頻度でアナフィラキシー(急性のアレルギー反応)が発生します。現時点で重大な懸念は認められないとされています。
令和6年度以降の新型コロナワクチンの接種については、個人の重症化予防により重症者を減らすことを目的とし、定期接種(B類)として実施することとなっています。
※心臓や腎臓、呼吸器の機能の障害があって身の回りの生活を極度に制限される方や、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり日常生活がほとんど不可能な方。
定期接種のスケジュールは、感染症の状況やワクチンの有効性に関するデータを踏まえ、毎年秋冬に1回行うこととしています。
定期接種の対象者以外の方や、定期接種のタイミング以外で接種する場合については、任意接種としてワクチンの接種を受けることができます。
2025年9月、日本感染症学会・日本呼吸器学会・日本ワクチン学会の3学会は、「高齢者における重症化・死亡化リスクは依然として高く、免疫を逃れるウィルスの変異が続いている」などとして、「定期接種を強く推奨する」とした見解を発表しました。
見解では、2024年の定期接種について国内の研究を紹介しています。流行の中心だったオミクロン株(JN.1)に対応したワクチンを接種しなかった場合に比べ、接種した60歳以上の人の入院予防効果は63.2%で、「重症化予防効果がみられたことが推定される」としています。
さらに、見解によると、海外の研究では、オミクロン株に一度感染しても、6ヶ月以上過ぎると再感染のリスクが増えると報告されています。このため、2025年の夏に感染した人も発症から3ヶ月以上経っている場合は、ワクチン接種が勧められます。
風疹(ふうしん)とは、風疹ウイルスによる感染症で、特徴は発熱、発しん、リンパ節の腫れです。
妊娠早期(20週頃以前)の女性が感染することで、胎児に重篤な影響を与える先天性風疹症候群 (Congenital Rubella Syndrome :CRS)の原因となり、妊婦は特に注意が必要です。
小川町では、赤ちゃんを望まれる方へ風疹ワクチン予防接種の一部を助成しています。申請期間は、令和7年4月1日~令和8年3月31日です。
助成の対象は、接種日に小川町に住民登録があり、風しん抗体検査において『抗体価が低い(HI法で32倍未満またはEIA(IgG)法で8.0未満)』と判定され、次のいずれかに該当する方です。
・妊娠を希望している満19歳~満49歳までの女性
・上記女性の配偶者(事実婚を含む)
・風しん抗体価が低い妊婦の配偶者(事実婚を含む)
ただし、過去に町から同様の費用助成を受けた方は除きます。
埼玉県では無料の風しん抗体検査を実施しています。詳しくは埼玉県ホームページをご覧ください。
小川町の助成金額は、以下のとおりです。
・麻しん風しん混合ワクチン 5,000円
・風しん単独ワクチン 3,000円
1人1回限りで、予防接種費用が上記金額に満たない場合は、その実支出額になります。生活保護受給世帯の方は、予防接種費用の全額を助成します。
国内で接種できるRSウイルス感染症を予防するワクチンで最も早く承認されたアレックスビーは、成人のRSウイルス感染症による重症化予防を目的としています。60歳以上の成人のほか、重症化リスクの高い50〜59歳も接種対象となっています。50歳以上のRSウイルス感染症が重症化するリスクが高いと考えられるものとは、以下のような状態のものを指します。
60歳以上の成人に対するワクチンの効果については、アレックスビーを使用した国際共同第Ⅲ相臨床試験では、ワクチン接種後6〜7ヶ月の追跡期間で、RSウイルス関連下気道疾患を82.6%予防しました。ただし、効果の持続性に関するデータは得られておりません。
また60歳以上の方で、特にRSウイルス感染症の重症化リスクが高い方は、接種の必要性について担当医とよく相談するよう推奨されています。CDC(米国疾病管理予防センター)では以下の方を推奨の対象としています。
臨床試験において、ワクチン接種による一般的な副反応以外に、RSウイルスワクチンに特異的な副反応報告はありませんでした。
普段元気な65歳以上を含む成人が日常でかかる肺炎の主な原因菌は、肺炎球菌です。肺炎は、特に65歳以上の高齢者や慢性疾患(糖尿病、うっ血性心不全や心筋症などの心臓の病気、喘息やCOPDなどの呼吸器の病気、肝臓や腎臓の病気など)を持つ方では重症化のリスクが高い感染症です。
2020年の死因は①がん②心疾患③老衰④脳血管疾患⑤肺炎⑥誤嚥性肺炎の順ですが、老衰には肺炎が関与していることが多く、誤嚥性肺炎も含めると死因の3番目となっている可能性が考えられます。したがって、肺炎球菌ワクチンの接種は命を守る上で非常に重要だと考えられます。
当院では2025年11月4日より、新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」の接種を開始しました。成人では「1回接種で完結」できます。
キャップバックスの特徴は、以下のとおりです。
キャップバックス最大の特徴は、成人では「1回接種で完結できる」点です。これまでのように、65歳以上の肺炎球菌定期接種で使用しているワクチン(ニューモバックスNP)を初回接種後、5年に1回追加接種する必要がありません。
米国CDC(疾病対策センター)も、2025年の推奨スケジュールで、ワクチン未接種の50歳以上の成人には「CAPVAXIVE」の1回接種を推奨しています。
キャップバックスは、21種類の肺炎球菌血清型をカバーしており、これは2025年11月現在で最も広範囲のワクチンです。成人で重症化しやすい型である15A、15C、16F、23A、23B、24F、31、35Bなど8種類を新たに含みます。これにより、定期接種のニューモバックスNPでは防ぎきれなかった型の感染予防にも対応可能です。
キャップバックスは、T細胞依存性免疫を誘導することで、免疫記憶が長期間維持されます。これにより、今後長期的な肺炎予防を期待できる構造です。
キャップバックスの接種対象は、次のとおりです。
50歳以上の方は接種をご検討ください。これまで肺炎球菌ワクチンを接種したことがない方は、キャップバックスを1回接種するだけで予防が完了します。
2025年9月に公表された専門家委員会(日本呼吸器学会・感染症学会・ワクチン学会)による最新の見解では、「ニューモバックス接種後にキャップバックスを接種した場合、以後のニューモバックスの5年ごとの再接種は不要」とされています。
つまり、これまでニューモバックスを受けた方は、キャップバックスを1回追加すれば、その後はニューモバックスを5年ごとに繰り返し接種する必要がなくなるのです。
キャップバックスを接種した方が良いと考えられる、おすすめの方は、以下のとおりです。
・50歳以上の方
・糖尿病、心不全などの心臓の病気、喘息やCOPD などの呼吸器の病気、肝臓や腎臓の病気などの方
・ステロイドなど使用中で免疫が低下している方
・お孫さんなど小さな子供と接する機会が多い方
これらの方は、肺炎球菌感染による肺炎の重症化リスクが高いため、キャップバックスの接種が推奨されています。
他のワクチンと同様、発熱や体調不良時は延期します。注射部位の赤みや腫れ、軽い発熱などの副反応は数日でおさまることがほとんどです。
キャップバックスは、自費接種です。当院での自己負担金は、税込で14,000円です。